GaPTooth

復讐の荒野のGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

復讐の荒野(1950年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

原題:The Furies

1870年代。
ニューメキシコで帝国を築き"領主のように支配していた人々"がいた。
特に"TCジェフォーズ"は南西部に名を刻んだ。

TCジェフォーズ所有のフューリーズ牧場。
ジェフォーズは土地や牛を所有しているが金はない。経理にスコッティを雇い借金を繰り返しているから借用書だらけで返すあてもない状況。
"TC"という通貨を勝手に作り、金の代わりに流通させている。"TC"による借金が嵩んでいる。

息子クレイの結婚式のためという名目で実は金策のために帰郷。アナハイム銀行のレイノルズを伴って。
娘のヴォンスは父親の帰還を歓迎する。

ジェフォーズは、フューリーズ牧場に巣くう不法侵入者ヘレラ家の連中が牛を盗むのを忌々しく思っているが、ヘレラ家の息子とヴォンスの仲は良ろしいようで。

この度、アナハイム銀行から10万ドルの融資を受ける話にはなったが、そのために突き付けられた条件は「フューリーズ牧場の不法侵入者を立ち退かせること」

ヴォンスの願いで不法侵入者の中でヘレラ家だけは立ち退かせないことになり契約締結......のはずが"TC"の件で待った!がかかる。
で、レイノルズを脅しつけて10万ドルの融資を何とか受けられた。

フューリーズ牧場の経営から手を引くというジェフォーズは、娘ヴォンスに「自分の気に入る男と結婚するなら牧場を譲り、5万ドルをプレゼントする」と持ちかける。

勝ち気なヴォンスが安心して本心を話せるのはヘレラ家の息子フアンだけ。

クレイとキャロル・アンの結婚式。
ジェフォーズが敵視しているダロー家の息子(ギャンブラー/リップ)もやって来た。

ダロー家とは、過去にダロー所有の土地(ダロー・ストリップ)を巡って争いジェフォーズが土地を奪った経緯があった。
ジェフォーズは「帰れ!」と言うが、ヴォンスはダンスに誘った上に、改めて家に招待する。

約束の土曜日。
いくら待ってもダローは来ない。ヴォンスはダローの家(リーガル・テンダー・サロン)まで訪ねていくが思い通りにはならない。

持参金5万ドルをちらつかせてヴォンスの方からダローにプロポーズ。
今度は約束通りに訪問してきたダローと結婚する気満々のヴォンス。
ジェフォーズはダローに5万ドルを見せて「娘がお前と結婚するなら渡さない。だがもう娘とは会わないと約束するなら5万ドルやろう」と投げ渡す。
あっさりと5万ドルを受け取ってポケットに入れるダロー。フラれて傷心のヴォンス。

「ダロー銀行はアナハイム銀行のビジネスを代行する」ただし「フューリーズを除いて」という契約が交わされる。

不法侵入者の集落を焼き払うヴォンス。
ジワジワと追い詰められていくヴォンス。

ジェフォーズがフューリーズ牧場にやって来た。フローレンス・バーネットを伴い。
ワシントンでフローレンスが開いた夜会に参加して大統領と話し、領地権を政府から認めてもらって上機嫌のジェフォーズ。

フローレンスはフューリーズ牧場の経営にも口を出すようになる。ジェフォーズはフローレンスを信頼しきっている。
遂には誰も立ち入ることのゆるされていない"母親の部屋"へフローレンスが!

現金は無いし、"TC"の信頼は薄れ、アナハイムに狙われている。八方塞がり状態。
フューリーズを潰すつもりなのか?とジェフォーズに詰め寄るヴォンス。

なんと!ジェフォーズはフローレンスと結婚すると言う!
"母親の部屋"も改装し、フューリーズも代理経営者に任せ、ヘレラ家も追放し、ヴォンスも出ていけ!なんて話になっちゃう。

「敵対する父と娘」の構図が出来上がる。

銃だけじゃなくダイナマイトまで使用してヘレラ家を襲うジェフォーズ。ヴォンスが逃げ込んでいることを知っていての蛮行。
フアンはヴォンスのために降伏し、土地から出ていくと約束する。

が!馬泥棒という罪状でフアンを絞首刑にしようとするジェフォーズ。
命乞いをしようとするヴォンスに「誇りを失うな」と言ったフアンは絞首刑に。

父親に対する憎しみはヴォンスを「何もかも奪ってやる」ために出きることを行うよう突き動かす。

まずは"TC"の売り崩し。
そしてダローに会って金を借り"TC"を買い戻し、アナハイムが"TC"の返済期限を90日間延長し、担保権を行使するよう図る。
ダローは以前に受け取っていた5万ドルをヴォンスに渡して協力を約束するが「憎しみに支配されるな」と忠告する。

ヴォンスの願いは「フューリーズ牧場を取り戻す」こと。
ダローは取り分として「ダロー・ストリップを取り戻したい」と要求。

アナハイムに突き放されたジェフォーズは牛の買い手が見つからないと破産して一文無しになってしまうとフローレンスに渡した5万ドルやプレゼントに使った金の返還を要求するまでに至る。

「牛2万頭の買い手が見つかった」という知らせを受けてアナハイムへの支払いが間に合ったことにホッとするジェフォーズ。

が!買い手はヴォンス!
金を受け取りに来たジェフォーズ。
14万5千6百ドルを"TC"で支払う。
"TC"の価値は地に落ちてるから何の値打ちもない。
ヴォンスとダローの計画通りフューリーズはヴォンスの物になり復讐完了。

ジェフォーズは、フアンの母親に撃たれてご臨終。

不法居住者の存在を描くためかもしれんけど、子牛が泥の中に埋まっているシーンは要らんかったと思う。可哀想じゃん。
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