料理研究家、ナイジェル・スレイターが料理に興味を持つきっかけになった実話を基にしたテレビ映画。
ただ、タイトル、キャスト、料理に騙されちゃいけない。これは復讐ムービーですわ…
そういえば、なぜトーストがタイトルなのか。怠惰の象徴とも思えてしまうものだったのに。
ナイジェル少年、言葉を選ばず言うならばなかなかへんてこな家庭環境で育ったみたいです。
料理も出来ない、子供の知的好奇心も満たしてやれない母親でもかけがえのない母親。いつもカリカリして怒鳴り散らしても父親は父親。幼い子供は親を慕うとはいえおかしいよ…。
主人公が料理を作っても喜ばれてる描写が一切無いんですよね。あるとしても養母に対抗するためのツールとして。美味しそうなデザートのあれこれが対抗心と悔しさでいっぱいになる。お皿にのって出てくる食べ物も味や匂いをあまり感じなかったのは自己顕示欲の塊としての役割が大きかったからなのか。
最後にはナイジェル本人がゲスト出演しています。そんなきっかけで料理に興味を持った彼、せめて今は食べる人の笑顔のため、自分自身の喜びのために料理を作っていると思いたい。