ENDO

ビガー・ザン・ライフ 黒の報酬のENDOのレビュー・感想・評価

4.2
自主字幕。水爆時代の徒花。教育という名の虐待。コルチゾンの副作用を(映画的)言い訳にして、モラハラの限りを尽くす極悪教師メイソン。子供の未熟さを先天的疾患と断言して、躾によって治療するという発想がヤバい。勝者であれ!という男の強迫観念を皮肉ってもいる。ラッシュの被虐性が余りに痛々しい。女は馬鹿だから黙ってろ!と言わんばかり。世間体のせいで虐待は隠蔽される。そんな50年代アメリカの暗部を背負いまくる本作だが、フットボールの練習場面で使われるドリー撮影、テレビから流れるカーニバルの音が耳をつんざく中繰り広げられるマッソーとの殴り合い。迫力満点。何も解決してないラスト!ハラスメント・ホラー!ロメールの評も読み直します。
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