たむランボー怒りの脱出

ビガー・ザン・ライフ 黒の報酬のたむランボー怒りの脱出のレビュー・感想・評価

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『理由なき反抗』のニコラス・レイ監督によるメロドラマ。
別題は『ビガー・ザン・ライフ』。

平凡な中流家庭が父親の薬物依存により徐々に崩壊していく物語。

この映画のドラマ展開を観ていて思ったのは、僕の大好きな増村保造に似ているということ。
増村保造のドラマ展開というのは特徴的で、メロドラマの常套手段に依拠しつつも、他のメロドラマとは一線を画した(ときに常軌を逸している(笑)ともいえる程の)過剰な演出がみられるのである。

この映画もそういった風に、父親役のジェームズ・メイスンの鼻息が徐々に荒くなるのに比例して、家族は彼から距離を置き始める(笑)。

また、『理由なき反抗』にしろ、ニコラス・レイの映画の美術は緻密だと改めて感じた。
この映画では階段が特に秀逸であった。