ひょんなことからL.A.にやって来るコソ泥の男と、そんな彼とひょんなことから行動を共にすることになる探偵の男と女優が、これまたひょんなことから事件に巻き込まれてしまう。ひょんなことだらけのドタバタ系ミステリー的コメディ映画。
とまぁ前述したことが冒頭でスラスラと起こっていくわけだけど、最近で言うところの『デッドプール』のような、お節介なまでにあれもこれも説明してくれちゃうナレーションと軽いノリでなんとも掴みバッチリ。トニー・スタークやシャーロック・ホームズとは真逆の、いわゆるフツーの男を演じる今作のロバート・ダウニー・Jrが個人的にはとても新鮮。ビッチな売れない女優役のミシェル・モナハン、ゲイの探偵役のヴァル・キルマーなど、キャストたちが終始生き生きしつつ、クセの強い人物たちを好演してるのも楽しい。
今作はとくに前情報を入れずに鑑賞したほうが楽しめそうな気がするけどどうだろう。というのも「人物描写」よりも「出来事」でたたみ掛けてくるストーリー展開となっている印象。薄いと言ったらそれまでだけど、これはこれでおもしろい、有り。そんなわけでサクッと見れるかと思いきや、じつはなかなか複雑で入り組んだ事件でもあるという。頭フル回転で見てないと置いていかれること請け合い。総じて、まぁ雰囲気だけでも十分楽しめちゃう、そんな映画。
