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旋風の中に馬を進めろのmasayaanのレビュー・感想・評価

旋風の中に馬を進めろ(1965年製作の映画)
4.2
す、すげえ。西部劇のマイ・ベスト・テンを作るとしたら、『銃撃』もこれも余裕で入りそうだ。「これは果たして西部劇なのか」という問題はひとまず置いておくとして。

馬車強盗の5人組と、彼らとたまたま出会ったが運の尽き、馬車強盗の仲間と間違われて自警団の捜索隊に追われることになったさすらいの3人組。それぞれがみな訳ありな感じで、互いに嘘をつき、誤解は解決せず、肝心な質問になると申し合わせたかのようにみな口をつぐむ。脚本として、そういった裏設定が組んであるかはさして重要ではない。それが語られないことだけが重要だ。

映画はお金で作るものではないという意味ではお手本のような作品だが、冒頭、強盗が去ったあとの馬車の車輪やら治具をユニークなアングル・距離で収めるタイトルバックの時点でもう「格が違う」といった感じ。モンテ・ヘルマン、あんたいったい何者なんだ・・・(『断絶』も借りたのでそのうち見れると思います。)
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