デパルマ

故郷のデパルマのレビュー・感想・評価

故郷(1972年製作の映画)
3.8
ぼくらのおじいちゃんおばあちゃん、みんなこうして、生きてきたんだな。

Tempalayが楽曲『革命前夜』で、70年代というのは時代の転換期で、大阪万博やら高度経済成長やら人々に影響与える大きな出来事があったと。だから70年をテーマにした楽曲には『革命前夜』という名前をつけたそう。成程、石船は鋼鉄船に変わり、酪農や漁業従事者が工場労働者に移ったり、「田舎から都会へ」というのが世間の気分だったらしい。その時代のうねりに翻弄される家族のドラマ。

NHKの『ノーナレ』観てるみたいなドキュメンタリー感。だからこそ当時の人々の気分がよう分かる。やっぱり謎の是枝感。前作『家族』の流れで観られると思ったら出し抜けに物語は始まって、土地は違うわ、モブキャラがメイン張ってるわ、死んだと思ってた人は生き返ってるわ、で観客は超超困惑!!だけど登場人物の生命力や気持ちはバシバシ伝わってきて、とても良い映画。おじいちゃんおばあちゃんの時代を知れたようでちょっと嬉しかった。
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