故郷の作品情報・感想・評価

「故郷」に投稿された感想・評価

1980年5月15日、高田馬場・ACTミニシアターで鑑賞。

山田洋次監督が自身の『家族』に続き、今度はロードムービーではなく瀬戸内海で船での石運びを生活の糧としている家族を描いた映画。主演の井川比佐志が地味な仕事をする役にはぴったりなのだが、地味な作品にも思えてしまう両刃の面あり。

ただ、しっかりと家族を描写する山田洋次監督の手腕はたいしたもの。

山田組の俳優があちらこちらに出演しているのを観るのも楽しい。
秀作。
たぼ

たぼの感想・評価

3.0
高度経済成長期の昭和を舞台に描かれた、とある家族のお話。

哀愁感漂う雰囲気はもちろん、こういう時代もあったのだと知るには良い映画だと思う。
ryk

rykの感想・評価

4.0
地方の人間が敢えて都会を目指しているのではなくて、出て行かざるを得ない現実があったということを初めて知る。国全体の生産力が向上し豊かになることと、人々のごく個人的な豊かさとは、必ずしも比例して拡大していくわけではないのだ。時代の流れという巨大な波に抗えない自分の情けなさ。それでも人間は社会の中で生きているのだから、前へ進むしかない。
民子たちの石舟から海へこぼれ落ちる石の作る波も、重機を操縦する大変さも、あの人工的な巨大要塞・石舟を前にしてしまうとなんだかちっぽけで悲しかった。
初)民子シリーズ。千恵子サン演じる民子は凛々しく働き者。高度成長期時代の田舎のブルーカラー一家をドキュメントタッチで描いています。日本縦断する「家族」の方が面白いかなぁ~
暮らしの安定をとるか、故郷をとるか。
ずっと都会暮らしの自分でさえ、彼らの故郷と共に石船があり、石船と共に笑顔があったというところにグッときた。
進学や就職のために地方から上京してきた人にはより気持ちが伝わるのではないだろうか。

また民子三部作の他二作品と比べると、かなり資料映像としての色合いが強いという印象を受ける。だから、よりリアルにこの瀬戸内が育んできた土壌を知れる一方で、現地の人をそのまま映したことでキャスト陣の標準語感が悪い意味で目立ってしまったように思う。
井川比佐志どはまりでよかった
渥美清の町のいい兄ちゃん感
船長と2人で話すシーンは関係がすごく出てて刺さった
「はぁ うまいのう」「半分食べんさい」相変わらず健気で美しい倍賞千恵子。渥美清がやさしくてとてもいい役。
suzukiyuta

suzukiyutaの感想・評価

3.4
時代について行きにくくて入り込みにくい所はあったけどまあまあ楽しめた。時代の移り変わりについていく事への葛藤を描くというのは面白い題材だった。ラストシーンがいい映画は結果いい映画になるんだよね。
2015.3.7
石を運ぶ仕事があったとは…しかもその仕事で映画を撮るとは…
龍馬

龍馬の感想・評価

4.2
山田洋次作品は、高倉健さんと倍賞千恵子の夫婦の作品が一番のお気に入りなのですが、家族のために、汗水流して働く倍賞さんの「民子三部作」もお気に入りです。

「家族」「故郷」では井川比佐志さんが夫役、「遙かなる山の呼び声」では高倉健さんが夫役ですが、

3部作が撮られた時代は、1970年~1980年の高度成長期の終盤からオイルショックの厳しい環境の時代。

田舎での生活は、都会の生活に比べて、決して楽ではない。

その変化の中で、必死になって生き抜こうとする日本の女性の姿を象徴しているのが倍賞さんではないでしょうか?

だから、登場するだけで、絵が引き締まり、見ている側にも、必死さがひしひしと伝わり、共感と感動を覚えてしまう。

まるで自分の母親の姿を見ているように。
>|