デパルマさんの映画レビュー・感想・評価

デパルマ

デパルマ

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

2.0

ウォーボーイとフュリオサが共演してるので観る。この映画でもニコラス・ホルトはあの人マジ神っす!と盲信しててアニャは一人抵抗してる。「Succession」で当時トレンドになったEat The Rich>>続きを読む

フレーミングホット!チートス物語(2023年製作の映画)

3.0

劇場公開されなかったサーチライト作品。二児の子持ちメキシコ人おじさんが清掃アルバイトから副社長にまで成り上がるサクセスストーリー。コミカルでテンボよく見やすいし、大学出の白人社員ばかりの中で唯一叩き上>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

2.5

いまだ代表戦で1点も取ったことのない米領サモア代表の弱小サッカーチームをダメダメコーチが立て直すタイカ・ワイティティ版「テッド・ラッソ」。見るからにコメディセンスのないマイケル・ファスベンダーをこの役>>続きを読む

ヴァイラス(1998年製作の映画)

2.0

無人船を探検してたら謎の生命体に皆殺しにされる海上版「遊星からの物体X」。シガニー・ウィーバーの代わりにジェイミー・リー・カーティスが出てる。Virusをウイルスではなくヴァイラスと訳して固有の怪物み>>続きを読む

ロレンツォのオイル/命の詩(1992年製作の映画)

3.0

「震える舌」を思い出すくらい怖かった。不治の病にかかって衰弱していく息子を医者は頼りになるならないから自力で治療法を解明しようとする両親の実話。すげー可愛い声の子役声優がいるんだなと思ったら高山みなみ>>続きを読む

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.5

全編クライマックス&アクションのバトル編だった歴史的大傑作の前作と比べて今作はどちらかといえばストーリー重視の過去編(ONE PIECEで言うところのベルメールさんが殺されたりアーロン一味に誘拐された>>続きを読む

サボテン・ブラザース(1986年製作の映画)

2.5

「ザ・マジックアワー」の元ネタ。用心棒の依頼を映画出演と間違えて受けてしまうんだけど、いくら無声映画の撮影は荒っぽいといえカメラもなければ監督もいないのに信じてるのには無理がある。

ジャンパー(2008年製作の映画)

2.0

瞬間移動能力を手に入れた少年が謎の男たちから狙われるという中学生だったら好きになってるけど後半になって脚本や設定の作り込みの浅さが露呈する。肝心な主人公の倫理観があれだ。全編88分につきテレビ朝日版は>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

2.5

おっさんが友達に一方的に絶交を切り出すので周囲が迷惑する不条理劇。あほなコリン・ファレルの困り顔が少しだけ笑える。対岸の内戦は舞台ならもっと豊かに象徴的に機能しそうだけどどうも映像だと工夫がなくて雰囲>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.5

個人的には「ロスト・バケーション」以来の傑作ワンシチュエーションスリラー。スニーカー、靴下、ブラジャー、自撮り棒、アイライナーを使って救助を届けようとするアイデアも死のトラウマを抱えた二人のドラマも素>>続きを読む

渇水(2023年製作の映画)

2.5

水道局職員と半ば育児放棄された姉妹のドラマ。水道止まったら具体的にどんなに大変なのか分からないし、(能登は断水解消したが水道管修理は個人頼み)、生田斗真が流れを変えようとする動機もイマイチ。生活保護は>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.0

真っ暗な現実を目の前にして何を書いたらいいのやら。「外国人は犯罪者」の一点張りで自民党を支持する人たちのロジックは、メキシコ人は犯罪者だから追い出せと煽るトランプ支持者と同じで目眩がする。君たちはナチ>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.0

増え過ぎた老人がこの国の財政を圧迫し、そのしわ寄せは全て若者が受けている。老人たちだって、これ以上社会の迷惑になりたくないはずだ。なぜなら日本人というのは昔から国家のために死ぬことを誇りに思う民族だか>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

2.5

丁度2分間のワンカットを繰り返すタイムリープもの。「ドロステ」よりは面白いし撮影も見やすいけど、どうしても「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」と比べちゃう。全然笑いどこ>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

2.0

長回しで2分前の自分が映ってる(実際には録画しただけの)PCの映像と会話しながら俳優が立ち替わり入れ替わり演技する「カメ止め」にノーランの時間軸をかけ合わせたみたいな映画。前半は別に大したこと起こって>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.0

 『ドライブ・マイ・カー』(21年)ぶりの監督濱口竜介とシンガーソングライター石橋英子による共同プロジェクト。濱口竜介は本作でカンヌ、ベルリンに続いて世界三大映画祭制覇という快挙を成し遂げた。
 グラ
>>続きを読む

フォロウィング(1998年製作の映画)

3.0

ノーランが監督、脚本、撮影、編集、制作を務めた初長編映画。インセプションのように他人の部屋に入り込んで洗脳したり、二人の男が一人の女を巡ってあれこれするのはファイト・クラブみがあった。

インソムニア(2002年製作の映画)

3.5

監督はノーランだけどノルウェー映画のリメイクだし脚本は別の人なのでいつものノーラン映画を期待したら面食う。ただしめちゃくちゃ面白い。ノーランのドラマ演出の上手さが分かる。後半の展開は、奇しくも「目的が>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

まごうことなき反核映画だった。難解難解と聞いていたけど、評伝読んで年表作ったせいか全然観やすかった。人生初のIMAXレーザーだったけど案の定爆発シーン以外にアクションのない会話劇が主だからDUNEの方>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

まじでめちゃくちゃ面白かった。アバターであり、マッドマックス怒りのデスロードであり、進撃の巨人なので泣いた。前作観た時はトイレ休憩してからあと3時間見せてくれと思ったものだけど、今回は満足感と心の整理>>続きを読む

天国と地獄(1963年製作の映画)

3.0

前半1時間(一幕目)は舞台劇のようにシーンが変わらないのに俳優たちの感情や立ち位置はどんどん変わる面白さがあるし、中盤は警察がそれぞれ車、目撃証人を調べて次々に発表していくのカッコ良いんだけど、その分>>続きを読む

赤ひげ(1965年製作の映画)

3.0

人情噺というよりリアリズムな映画。幼少期に性的虐待を受けた女、ヒモ男に家族を潰されたおく、家に縛られ駆け落ちののち自死したおなか、12歳で買春をさせられる少女など、自分の身体の自由のない女たちの物語が>>続きを読む

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

3.0

シェイクスピア劇の下手な俳優同様台詞が全然聞き取れないからNHKか wowowの字幕放送を観よう。蜷川幸雄がハムレット、マクベス等で旧劇を再現するあの面白くも何ともない凡庸な演出はこの映画の引用なのか>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

3.4

何度観ても俳優の動かし方と撮影と編集がめちゃくちゃうめえ。特に美術セットの使い方が素晴らしいね。

椿三十郎(1962年製作の映画)

3.0

タフガイ三船敏郎が頼りない若侍9人を導くアクション映画。三船敏郎の圧倒的カッコよさを堪能できるし加山雄三ファンを集客出来るしコミカルなシーンもあるし100分以内だしプログラムピクチャーとして申し分ない>>続きを読む

静かなる決闘(1949年製作の映画)

2.5

黒澤明初期の病いゆえ身を引く男とすがる女の古典的ドラマ。この頃の三船敏郎は大根だけど声と顔面がカッコ良すぎて葉巻吹かして不敵な笑みを浮かべてほしい。七人の侍、羅生門にハマらなかった当時の自分はこの映画>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

2.5

評判良いけど、全然ワクワクしないし笑えもしなかったなあ。ミシェル・ロドリゲスは別れた元彼が新婚生活を送っているのを見て後悔するけどこういう人物造形っていつも主演男優に割り振られてきたから凄く新鮮な表象>>続きを読む

マイ・ファニー・レディ(2014年製作の映画)

2.5

ウディ・アレンの真似っこじゃん。演出家のオーウェン・ウィルソンが出張先からデリヘルと家族と仕事仲間の電話に交互に出たり、複雑な関係の男女がレストランで鉢合わせしたり。松井茜が下手なのは言うまでもないけ>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

2.5

スピルバーグが「ゴジラ-1.0」を3回観たと聞いてこの映画も同じこと言われてたなあと思い出した。8年前にテレビ放送された時は感動したんだけど、ギャグがしょぼすぎて今回は楽しめなかった。ファウンダーと共>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

ただただ悲しい。どうしてこんなことになってしまったんだろう。法廷映画を超えて最終的には感動の犬映画になってて泣くしかない。父親である自分を子供を守る犬に重ねた夫の言葉を思い出さずにいられないあのラスト>>続きを読む

大陸横断超特急(1976年製作の映画)

2.5

ヒッチコックのスパイ映画「バルカン超特急」や「海外特派員」を元にしているだろうコメディテイストのスリラー。ジーン・ワイルダーだから笑えると思ったのに全然笑えはしない。黒人に変装するための黒塗り、「この>>続きを読む

夢のチョコレート工場(1971年製作の映画)

2.5

我らがティン・バートン版とストーリーも絵作りもほとんど同じだけど、こちらは全編ミュージカル仕立て。シーンは全く同じなのに、これもあれもチョコなんだ!って驚きがないし淡々としててはちゃくちゃなバートン版>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.0

予想以上に意味が分からなかった。ある一人の黒人俳優から始まったはずの映画史がおよそ100年間白人たちに搾取されてきたことへの復讐が、そのものズバリ円盤を破壊することであったのか。円盤📀は汚れた映画史そ>>続きを読む