囚人13号

白衣の男の囚人13号のレビュー・感想・評価

白衣の男(1951年製作の映画)
4.0
例によってあの半裸のゴツいマッチョが巨大な銅鑼を鳴らすオープニング。珍しく批判的だが、永久に摩耗しない繊維の発明という突拍子もないアイデアは実にイーリング・コメディ的。装置の間抜けな音も良い。

天文的発明は必ず論争を巻き起こし、失業者の増加が反対運動に繋がりかねないために天才は前もって消される。暗闇に映える不滅の発明品は皮肉にも彼の居場所を際立たせてしまうのだった。
アレック・ギネスの頭部打撲は後の『マダムと泥棒』で再演されるが、今回は対極で実に悲惨なアクションとなっている。
囚人13号

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