爆裂BOX

グラニーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

グラニー(1995年製作の映画)
3.4
大富豪の老婆アナスタシアは厄介者扱いされている孫のケリー以外の家族からは見放され、遺産目当てに死を願われていた。ある日届いた謎の秘薬を飲んだ彼女は死ぬが、悪魔となって蘇る…というストーリー。
大富豪の老婆がゾンビとなり遺産を狙う欲深い家族を次々に殺していくコメディ・ホラー。監督は俳優でもあり「グーリーズ」の監督でもあるルカ・ベルコヴィッチ。本作にも秘薬を届ける謎の男アミ役で出演しています。
秘薬クイーチャは飲むと不老不死になれるという効果がありますが、3つの掟を守らねば恐ろしい結果を引き起こすことに。大富豪の老婆アナスタシアは3つの掟をすべて守らずに飲んだために死んで悪魔のゾンビとなって復活します。まあ、わざとじゃないけどケリーにも責任の一端はありますが。
前半は偏屈で気難しいアナスタシアと、遺産目当てで彼女に媚び売りながらスープに毒入れたりしてその死を願い画策するクソみたいな家族とのやり取りが描かれますが、老婆メイクのステラ・スティーブンスの怪演、糞過ぎてキャラ立ちまくりの家族のやり取りは軽い笑いとお色気描写もあって退屈せずに楽しく見れました。
アナスタシアが死んでニセの遺言書でケリーの分の財産も取り上げて盛大なパーティを開く家族たちが蘇ったアナスタシアによって次々殺されていく後半は、顔をメスで切り刻んだりミンクの襟巻にかみ殺されたり、チ〇コを切り取られたりと多彩な殺人方法とテンション高いアナスタシアの言動も楽しめました。ゴア描写は噛み割かれる喉などがチラッと映るだけで直接的な人体損壊描写は無いですね。殺されてゾンビ化した一家が食卓囲んだり、最後のアナスタシアとケリーの対決をギャラリーとして見てるシーンは笑えました。死んだ旦那も蘇って来るとは思わなかったな。生首と胴体に別れたゾンビが胴体に指示出して主人公達捕まえようとする所は「死霊のしたたり」のヒル博士思い出しました。こっちは全然意思の疎通出来てないけど。
主人公ケリーは最初地味なメガネっ子な感じですが(それでも妙に胸元空いた服装とかセクシーさ漂わせてましたが)、後半はワンピースに着替えて覚醒し画ショットガンぶっぱなしたりと活躍してました。演じたシャン・ウィリーのセクシーな美女っぷりも良かったですね。監督演じる謎の男アミは終盤助けに来たけど殆ど活躍せずに退場したのはちょっと笑った。ジュニアはクソガキだけど、アナスタシアに果敢に向ってボコボコにされても立ち上がる根性は凄い。
Lクライマックスの老婆にされたケリーとアナスタシアの婆さん同士の掴み合いの肉弾戦もゾンビのギャラリーと相まって面白かったですね。
低予算お下劣B級ホラーですが、テンポも良くて結構楽しめるホラーコメディです。DVD化してもいいんじゃないかなぁ…