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天国は待ってくれるのTOMJFKのネタバレレビュー・内容・結末

天国は待ってくれる(1943年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

殺伐の現代に幸せを問う戦時中の作品

1943年のカラー作品と言うことで、びっくりです。
太平洋戦争の最中、アメリカはこのような贅沢な映画を撮れていたんですね!
日本との大きな違いが考えさせられます。

物語はあくまでも平和であり、登場する豪邸、その内装や陳列物の豪華さ。
登場人物の衣装の豪華さ。
富豪たちの物語ですが、人生の幸福=幸せな夫婦の物語でもあります。

主演のマーサ(ジョーンティアニー)の美しさ、可愛らしさ、絶品です!
全編、穏やかで心温まる、アメリカの豊かで良き時代の精神があります。
繰り返しになりますが、1943年と言う第二次世界大戦の最中に、これは本土爆撃を受けない、アメリカだからこそ作れた映画ですね。

ユーモアが結構あり、66年経った今でも、所々、大笑いさせてもらいました。

優秀な弁護士アルバートが2度までも、美女マーサにコケにされますが、それっきりで、その後が描かれてなく、気にはなります。

「人生は一度きりだから、楽しみ、味わいながら生きるべきだ・・・」という気持ちになります。

人生の幸福の中心を「幸せな夫婦=伴侶」ということに設定し、20代、30代、40代、50代、60代、70代と人生を見せてゆき、「幸せな人の一生」を考える良い機会を与えてくれる映画です。

皮肉なことですが、殺伐とした平和な現代において、「幸せを問う」、世界大戦中に作られた映画ということになります。
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