Melko

グッドナイト・ムーンのMelkoのネタバレレビュー・内容・結末

グッドナイト・ムーン(1998年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

「立派なママがいるから変わりは要らないわ。でも少しは私にちゃんと接して」

「私が引き継げば、あなたと一生比較されるわ。完璧なママと」

“My fear is that she’ll be thinking I wish my mom was here.”
“And mine is…she won’t.”

興味深い内容ではあったけど、思ったより感動しなかったというか、結構俯瞰で見たなー
いや終盤でちょびっと泣いたんだけども。

母親と継母、どちらが正しい悪いなんてなくて、お互いに人間として未熟だったり残念だったりして、どっちもどっちだったのはリアル
なんだかんだ言いつつ自分なりにキチンと努力して子供達と打ち解けようとアレコレ頑張る、周りが見えなくなりがちだけど割と健気な継母イザベル。だけど空回りばかり。
そんな彼女が捻り出した子供との打ち解け案をサラッとパクって自分のものにしちゃう、元々子供2人から絶対的に慕われていて、意外と強かな母ジャッキー。

私も母と継母がいて、継母とはほとんど交流ないから、序盤は割と母ジャッキーに肩入れしてたんだけど、ジャッキーのイザベルに対する仕打ちや態度がなかなか酷いので、段々ジャッキーにもイライラし始めた矢先にわかる、ジャッキーの癌。
いや結局お涙頂戴かよ、そりゃないよ、と思いつつ、きっとそんな設定が無かったとしても、納得できるジャッキーの態度。
彼女の人生は何をおいても子供が一番だった。だから、子供達が離れていってしまう、子供を取られるのが何より怖かったのだろうな。なかなか病を打ち明けられず葛藤する姿は切ない。

母親に比べて年が近いとはいえ、徐々にイザベルと打ち解けていく娘アンナと息子ベンに、継母に未だにあまり心を開けて話せない私はビックリ。
12歳でまだ子供だからいけたのかな。すごいな。
とはいえ、ジャッキーが癌を打ち明ければ「ママはもう死ぬのよ!イザベルがママよ!」とか言ったり、え、嘘だろ、アンナ酷い。。
普通こう言う場面では怖くて泣くのでは。私に隠してたのね!って泣くって、涙の理由が不自然。
これに限らずアンナのキャラ設定がなんか微妙で、思春期なこと抜きにしても性格があまり可愛くなく、引き込まれない。お顔はハーマイオニー系で可愛いのだけど。

仕事が忙しいのを言い訳にフラフラしっぱなしな父親もあまり気に入らない。イザベルへのプロポーズは、、なんかダサくて萎えちゃった。笑 
つらつら喋ってややこしいことしないでサッサと指輪を出せ!

その代わりというか、手品師に憧れる無邪気な息子ベンは可愛かった!

母親と継母、母としての目線と心の距離が近づいては、考え方の違いで離れ…を繰り返す
闘病の末治療をやめたジャッキー、イザベルを呼び出し、向かい合う終盤
ジャッキーの覚悟と決意を悟ったイザベルの不安、何よりも大事な子供を残して去らねばならないジャッキーの不安
スーザン・サランドンとジュリア・ロバーツ、2人の静かな泣きの演技に泣いた。

ジャッキーがイザベルを「家族」と呼べたラスト。ぎこちないけどしっかり距離が縮まった2人の写真、良かった。

ラスト15分ぐらいが良かったな。
生まれた時の写真から、大事にしてた服とかをコラージュしたキルト、私も欲しい
Melko

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