昼猫

グッドナイト・ムーンの昼猫のネタバレレビュー・内容・結末

グッドナイト・ムーン(1998年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

継母になった若い女性が前妻との関係や子育てに悪戦苦闘しながら家族の絆を育んでいく姿を描いたヒューマン・ドラマ。主演はジュリア・ロバーツとスーザン・サランドン。

物語は継母のイザベルと前妻のジャッキーを中心に展開するが、途中でジャッキーが癌にかかるという重い展開が待っている。病気をきっかけに、イザベルたち家族に変化が訪れ始める。

最愛の子供たちを残して旅立たなければならないという事実が、ジャッキーに重くのしかかる。自分の命が長くない事が分かっているからこそ継母のイザベルには子供たちの手本としてしっかりして欲しい。ジャッキーが子育てに苦戦するイザベルを激しく叱責するシーンでは、そんな感情が強く伝わってきた。

子供たち、特に姉のアンナはまだ12歳。思春期ゆえに、新しい母親であるイザベルをなかなか受け入れられず、いつも険悪な関係になってしまう。そんなアンナが母親の言葉で少しずつイザベルに心を開いていくシーンが良かった。思春期の子供の繊細な心の動きをよく描けていたと思う。

終盤、バーでイザベルが継母としての将来について不安な気持ちをジャッキーに吐露する場面では、ジャッキーがイザベルを励まし、彼女を初めて母親として認めるシーンは心を揺さぶった。

いがみ合っていた二人の親が子供への愛情を通じて絆を築いていく感動作。新しい形の家族の在り方についても考えさせられる。劇中歌「Ain't No Mountain High Enough」をバックに、親子三人でダンスするシーンが特に好き。やはり名曲。
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