Jumblesoul

帝都物語のJumblesoulのレビュー・感想・評価

帝都物語(1988年製作の映画)
3.5
劇場公開時以来の久しぶりの再鑑賞。
再度観てストーリーを追ってみたが、相変わらずさっぱり分からない独特な荒俣宏&実相寺ワールドである。
だがこの作品は明治末期から昭和初期の東京を再現した見事な美術セット、ハリーハウゼンに負けないストップモーション・アニメに嶋田久作の世紀の怪演を見ているだけで充分。新日本フィルによるスケールの大きな音楽も素晴らしい。
それにしても製作時期がバブル景気の絶頂期だったせいか、豪華なキャスト等予算を惜しまない作り方が凄い。何といってもコンセプチャル・デザイナーが、あのH.R.ギーガーだなんて信じられない。
今時の邦画がいかにも低予算で作られた貧乏臭さがプンプンするのに比べて、本作は夢のような環境によって作られた傑作といえるだろう。
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