識字能力ゼロのままで屋敷に雇用された家政婦が、狂信者と化しているイカれた女性と出会い、正義のための報復行為に駆り立てられていく。ルース・レンデルの同名小説を映像化している、サイコ・スリラー。1995年度に再映画化されている。

本作に登場するヒロインは、父親から受けた虐待のショックを抑圧させている、自閉的な女性というキャラ設定。読み書きできないことを隠蔽しながら、屋敷のメイドに従事するのだが、被害妄想と誇大妄想が入り混じった精神異常を来してしまう。

前半部は、"ヒロインの覚醒（＝発狂）を待っている状態"の典型パターン。家族の会話を見聞きして、思い巡らすことしかやらないため、だいぶ退屈してくる。また、ビックリ系の効果音がうるさすぎるため、ついつい笑いを誘発させられてしまう。

後半部に入ると、読めなくてサイコパスになった女と読みすぎてサイコパスになった女が、極悪タッグを結成。"不適応者VS富裕層"という愉快な構図が、本格的に動き出す。小品レベルだが、"暴力性の表出"という観点では、それなりに楽しむことができる。

リメイク版は未見。幼児虐待(ネグレクト)モノ、トラウマもの、洗脳モノとも取れるが、まぁハードコアな下女と言った所でしょうか。オリジナルタイトルのア・ジャッジメント・イン・ストアは、あくまでもチャーチではなく、そこ(ストア)にいる女による洗脳による審判と言う意味か？実際あの女は殺人には手を染めてないし。

• #宅鑑
• #vhs