ポゼッションのPanierzのレビュー・感想・評価

とんでもないものを観た。
家に帰ってくるたび狂っていく妻イザベル・アジャーニは、映画的な視点を持ってしても信じられないような狂い様を見せてきて良い意味でドン引いてしまう。
ロッキングチェアや螺旋階段の撮り方、カメラワークも眩暈を起こすような不穏さに満ち溢れていて素晴らしいとしか言いようがない。

魂と肉体、善と悪、こうした二元論的なものも深いところまで潜っていけば必ずどこかで交わってしまうような、そんなラストの展開にも戦慄。
こういう映画を観たかったんだ。