EDDIE

ミラクル/ミラクル 1980の奇跡のEDDIEのレビュー・感想・評価

4.0
1980年オリンピックのアイスホッケーアメリカ代表が成し遂げた偉業。無敗最強チームのソ連に立ち向かう。
自らの夢を寄せ集めの大学生代表に託すカート・ラッセル演じるコーチが主人公。「スターはいらない」信条で選んだ選手たちが巻き起こす奇跡は凄まじい。

〈感想〉
いやぁこんなすごい話、実話なんですねぇ。
フィクションとしても出来過ぎではありますが、何よりもカート・ラッセル演じるコーチブルックスも決して凄すぎるわけじゃないってのがいいですね。

彼は自分の信念を曲げずに決して経験豊富じゃない大学生たちを世界一にまで導いていくってところは一見凄く見えるんですが、もう本当に不器用でやり方も意固地で欠陥だらけ。
私生活でも色々と上手くいかない部分もあり、それでいて自分が本気で夢を追うアイスホッケーではとことん自分にも選手にも厳しくするわけです。

もうね、ソ連と初めて親善試合するシーンなんか、試合後の彼の意地を貫くシーン…演技だし映画だしってわかってるのに、選手たちが本気で心配になったレベル。
僕は心の中で「もうやめたれよ…」って言ってました。

だけど、彼ら経験が乏しく、1人でチームを勝利に導くような大スターがいないにもかかわらず偉業を達成できたのは、ブルックスが維持を張り続けたからということになるでしょう。
一歩間違えて、アメリカが全く結果を残せなければ、ブルックスのやり方は避難囂々だったでしょうね。それぐらいスレスレのところで、むしろ今の時代であれば完全にアウトです。

ただこの作品の素晴らしいところってフィクションにも勝るすごい話ってのもあるんですが、やはりアイスホッケーの試合の迫力です。
アメフトと並んで、いやもしかしたらそれ以上に激しいぶつかり合いをするアイスホッケーという競技。
その迫力とパックをスティックで扱う繊細さと、とにかくこれ劇場のスクリーンで観てたらかなり興奮しただろうなって思いました。

残念ながら日本では劇場公開されず、配信もDisney+のみ。
日本ではアイスホッケーがマイナーな競技だからってのもあるでしょうけど、こんなに素晴らしく、そしてスポーツ描写が面白い映画がごくわずかな人しか観れないのはもったいないなと感じました。

Disney+に加入している方には是非とも観ていただきたいものです。

〈キャスト〉
ハーブ・ブルックス(カート・ラッセル)
パティ・ブルックス(パトリシア・クラークソン)
クレイグ・パトリック(ノア・エメリッヒ)
ウォルター・ブッシュ(ショーン・マッカン)
ナゴバッツ医師(ケネス・ウェルシュ)
ジム・クレイグ(エディ・ケイヒル)
マイク・エルジオーニ(パトリック・オブライエン・デムジー)
ジャック・オカラハン(マイケル・マントゥヌート)
ロブ・マクラナハン(ネイサン・ウェスト)

※2022年自宅鑑賞178本目
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