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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦のwomowのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

以前にクレしんのヘンダーランド見たくて漁ったのですがその時には動画配信系サイトにクレしんは無かったんです。
それがコロナのせいかアマプラで…見れるなんて!!!嬉しくて、もう一度見たいと思ってた、本作、戦国大合戦視聴。

又兵衛泣かせる〜!子供の時見てたのでラスト分かってるのに、やはり泣かせる。又兵衛の人柄にどんどんどんどんホッと懐を許してしまう。

大人になってから見ると全然着眼点変わる。

しんのすけがいなくなってからの、ひろしとみさえの緊張溢れるシーンと、ひろしの名台詞「しんのすけがいない時代に未練なんかあるか」て…泣かせる!!えー!!こんなシーンあったっけ!?である。

それ以外も細々と、大人だからかシビれるシーンがてんこもり。

戦で親兄弟がいなくなった広い家に住む又兵衛の話す様子が、冷静でなんてことなさそうに話すことの、なんと切ないこと。

又兵衛はなりゆき上しんちゃんを世話することになるが、しんちゃんをバカにせずきちんと真正面から向き合うし、戦は頼もしいし、姫に対しても余計なこと言わないし、なんというかっこよさ。

戦も平素の営みも緻密に描かれていて、派手さが無いからこそ、過去に居た人たちなんだなと染みてくる。
すると話の山場である本戦の時には、兵士一人一人倒れていってしまうのも切なく感じた。

姫が「戦の様子を見たい」と言って城から抜け出すシーンも泣ける。愛する人の最期(とは思いたくなく、どちらかと言えば祈るような思いだろうけど)を見届けたくてじっとしていられないよね。

戦のシーンは、日が落ちると「ここまで」と仕切るみたいで、その時姫も小さく息をつく。あーーーこの時代の女の人たちって、どんな精神で男たちの帰りを待つんだろう…と胸痛くなります。

あと、女たちが戦中の男たちにおにぎりを握るのですが、姫が握ったうんとでかくて塩盛り盛りの握り飯を、ほんとに偶然、又兵衛が食べるんだよね!!!!!
泣くしかなくない!?!?!?

クレしん一家がそこまでものすごい活躍をするわけではないけど、できることを最大限に行使していく野原一家は、やはり憧れるし尊敬する。

ひろしの我が子を守る為に体張るの、いつも通りかっこよかったんだけど、基本ひまわりを抱っこしてなきゃいけないみさえが、敵の大将からしんのすけを守ったの、超絶かっこよかった。

又兵衛としんのすけが出会った因果というのか、どうしてもそれを経ないと未来に帰れない、というのもほんと…子供向けではない。遠慮無く大人向けの難しいエンディング。

たしかにお子ちゃま達はおいてきぼりなシーンもいくらかあり(もちろん私も過去見た際はところどころ「つまんね〜」となってた)、「クレしんでやるべきか?」とか「子供向けアニメでやるべきか?」とか色々言われるのはわかる。

でもラストの又兵衛の死で、運命は変えられないと言ったらおかしいかもだが、そういうどうやっても変わらない流れはある、という感じで、しんちゃんと一緒に心を成長させてくれた作品でもある。
しんちゃんじゃないとできない、子供向けの難しいテーマの映画なのである。

私も観賞後に親に、「なんで!?なんで又兵衛は死んじゃうの?だれなの!?」って喚き散らした気がする笑
親も答えづらかったろう笑笑

素晴らしい。又兵衛はなんといいやつだったんだ。危うく惚れる。

あと姫が強いのがいいよね。可憐な性格じゃなく男前。かー!!!幸せな姫と又兵衛見たかったー!!

ラストシーンで全部を綺麗に整えて終わらせる。
現代のどこかで、又兵衛と廉姫は出会って幸せになっているといい。
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