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マザーウォーターのMのレビュー・感想・評価

マザーウォーター(2010年製作の映画)
4.5
とっても好きな映画だった
「観る/鑑賞する」というより、家でごはんとか食べながら「眺める」のにぴったりな映画

自分のなかの「なんとなく鴨川や疏水が好きだな、すごく良いな、でも理由は言語化できないな」というふわっとした気持ちを説明するとしたらこの映画になる

京都の疏水や鴨川のそばで、いろいろな人々がそれその暮らしをしている。言ってしまえばそれだけのストーリーだけど、それが心地いい。ドラマティックではない部分がちゃんと映っている。この映画には余白がある

不在、も意識した。赤ちゃんの母親はそんなに登場しない。加瀬亮の仕事仲間は語られるだけで出てこない。永山絢斗がこの街を離れる理由は明言されない。物語がこの映画の中だけで完結していなくて、外にも広がっているような

やっぱりもたいまさこさん好きだ。彼女がごはんを食べていたり赤ちゃんの寝顔を見つめていたり、それだけでめちゃくちゃ笑える。何を着ても似合うしどんな椅子に座ってもしっくりくるし、こんなチャーミングな人ってなかなかいないなと思う
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