ほのか

もののけ姫のほのかのレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
3.7
なんだろ…なんか、ナウシカは「観てよかったーー!」って思ったけどもののけ姫は「も、もやもやする…」って思ってしまった…

一瞬寝落ちたシーンがあるので、もしかしたらその間に納得のいくエピソードがあったのかも…と思いながらも残しとく。次のジブリ祭りの時に見返すので許して…。







エボシさまの、売られた女たちを買い取り、病人をひととして扱ってくれる、その行いは善人の証やと思うんやけど、ジゴ坊と行動するにあたって、ちゃんと村の人たちに神殺しの決断やたたり神の事実を伝えて賛同を得た上でそうしたんじゃなかったらそれらが突然いい人キャンペーンにみえてしまうよなあってのが結論。


ドドドド庶民なので、たたら場の女たちの気持ちになってしまうんやけど、捨てられて助けてもらって人として扱ってもらって仕事も与えてもらってこの人のもとで生活をしていきたいと思える人だと思ってたら、神をたたり神に堕とすとどうなるかをわかったうえでさらにそれよりも罪深い神殺しをする決断を下せるひとだったってのは辛いんだわ。(ちょっとここがあやしいわけですが)村人たちには神に危害を与える計画やそれによってどういったことがアシタカにおこったかってことをしっかりと説明してなかったと思うんよな…、そうやってマイナスの部分を隠したままで全幅の信頼をおいてくれている人たちに間接的にではあるけど神に手を下す手伝いをさせていたのはなんだかな…。反対させないために信頼させるために与えられなかったものを与えた、にみえない?みえないですか。そうですか。


たしかにここにははっきりとした善悪はなかったし、山を切り開いていくこと自体が悪いとは口が裂けても言えないや。でも力を持ち、もののけたちが慕う、"たしかにそこに姿がある神"を葬る選択肢にわたしは決して賛同しないなと思う。
自分たちの生活が困窮してもか、という反論がつくと思うんやけど、それこそ共存でしょうよ。いくら村人みんなを生活させていかなきゃいけないといっても欲に目がくらんじゃだめだわ。



(あくまでも、"わたしやったら"の話であることをお忘れなきよう。
この映画で描かれている村の人たちに神殺しなんて!って怒りなよ!って思ってるって話じゃなくて、私やったら神殺しを村の意思としてしないでほしいって思うって話。私は神様を普段まったく信じないけど、神様を傷つける/神殺しなんて絶対にしないでほしいと思う。いくら大恩ある方でもそんな大事なことのマイナス面を黙ってられると悲しいし裏切られた…って思ってしまうなって話やから!)