廃屋でいたしていたらしいカップル。女の子が胸はだけていた上半身に服をまとい、彼氏にどこにいるの、ふざけないで出てきてよ、と声かけてるとギシギシと足音と共に変わり果てた彼氏が姿を見せる(前世紀、確かホラー漫画雑誌「サスペリア」とかのカラーグラビアでこの身体損壊したまま歩いてくる彼氏の写真を観た記憶があるんだけど)。逃れようとした彼女も後頭部から襲撃者が振り下ろした刃物貫通。刃先を口もとから覗かせつつ、その遺体が引き摺られていく。
ヒロインの夫は研究者。田舎町で研究していた同僚が愛人を殺して町の図書館で自死。その研究の引き継ぎを経済的事情もあって請け負い、ヒロインと幼い子供と共に越してくる。越した先の屋敷は古い写真に写っていたまさにそこ。そして、冒頭カップルの惨殺された現場。
しかも幼い息子はこの写真の屋敷の窓に写っている女の子が来るなと言っていると引っ越し前に宣い出す始末。この息子と女の子の子役二人の顔が何とも趣深い。
オークマンションと地元の不動産業者は呼んでいるが、その同僚も医療行為を終生禁じられたフロイトスライン邸として認識している曰く付きの屋敷。何しろ、タイトル、墓地裏になっているけれど、家のすぐ前に墓石有るのみならず、それどころか、この地方の特色として屋敷内廊下に墓があるという(爆)。
女の子が街頭で見ていたショーウィンドウ、そのマネキンの首がポロリと落ちて生々しい切り口をさらすと、そのマネキンまんまの顔のベビーシッターが屋敷にやってきたり。
「地獄の門」「ビヨンド」「サンゲリア」などほどの突き抜け具合は無いけれど、それらに次ぐ味わいでしたわ。