すん

くまのプーさん/完全保存版 II ピグレット・ムービーのすんのレビュー・感想・評価

3.6

アメリカでは劇場公開されたみたいです。
「クリストファーロビンをさがせ!」と同じように、スタッフロールには日本人の名前がずらり。
続編企画によくある低予算アニメ映画みたいな雑な絵ではなく、かなり丁寧なアニメーションです。

ピグレットが活躍した物語を思い出として振り返るオムニバス形式の映画。
原作小説にある「プー横丁にたった家」などをアニメーション化したり、カンガとルーとの初めての出会いを描いたりしている。
(ディズニーランドにあるプーのお土産屋さん「プーさんコーナー」なんだけど、この原作の「Pooh Corner(プー横丁)」とかけてるんだよねぇ、たぶん)

2011年版のスタッフが言ったように「くまのプーさん」の物語はすべてが「コミュニケーションの物語」である。

プーたち100エーカーの森の住人の無邪気なコミュニケーションのすれ違いや噛み合わない会話が産む、笑いとか、トラブルとか、傷ついたり傷つけたり、一周回って大成功して丸く収まったりとか、そういう部分を楽しむ映画だ。

「ピグレット・ムービー」はそこから一歩前進して、傷ついたり傷つけたりの部分から「反省」もある。

プーたちは必要以上に怖がったりはするけれど、誰も他人を恨んだりしないし、喧嘩をするのも誰かを想っての事だったりするのですぐ仲直りができる。
空回りしてもいざという時は誰もが友達の為に勇敢な行動ができる。
そういう「くまのプーさん」の魅力が詰まった作品。


「あの木の上にいるのは魚かな?」という話をした後のカットの切り替わりでカンガの家が映った時、さりげなく木の上に魚いて笑った。
すん

すん