ケロケロみん

パッションのケロケロみんのレビュー・感想・評価

パッション(2003年製作の映画)
3.5
息子と娘を訪ねてロンドンを訪れたトゥーツとメイの夫妻。突然トゥーツが倒れ帰らぬ人に。突然1人になったメイは田舎の自宅に帰るのも施設に入るのも拒否し、当面は娘の家に泊まることにする。色々あって娘の恋人で、息子の友人のダーレンにほのかな恋心を抱く…が…
ヒゲのせいで年齢不詳だけど多分30代前半だったクレイグ様と67歳の設定のおばさまがイケナイ関係になるとかありえない設定のようで、見て行くにつれリアルな描写に「こういう関係アリなのか?」と常識が揺らぐ映画。まだわたしにもチャンスあるかも(だってクレイグ様年上だし)と飛行機に飛び乗りレイチェルワイズから取り戻しに行くのもアリなのか?イヤイヤイヤイヤそんなこと勿論全く考えませんが、妙に感心してしまいました。
クレイグ様は大学中退の大工で、仕事は適当、妻とはうまくいかず障害のある息子を溺愛する一方、その辺にある薬ならなんの薬でも飲むし、お酒はがぶ飲み、大麻やドラッグにも手を出すメンタルの弱さをかかえている。大きな問題が発生するととりあえず何かに逃げて適当に言い繕ういい加減な、思わず何とかしてあげたくなるタイプ。
そして主人公のメイは…周りに流されて生きてた感じの平凡な年寄り。
もっと自分を大事に生きてね!って肩を掴んで揺さぶりたくなる映画でした。クレイグ様はもうこの手の映画には出ないだろうけど、007シリーズ以外の作品を見たいです。