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グリズリーマンのcyberiancorgiのレビュー・感想・評価

グリズリーマン(2005年製作の映画)
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これは何がヘルツォーなんだろうと思っていたが、ふとした瞬間に漏れる彼の自然への眼差しが紛れもなくアギーレでフィツカラルドでコブラベルデで、そこに通ずるありのままある迫力や危険や美しさや不可思議、それらをカメラを通してサラッと突き詰めてきたヘルツォーだからこその対象との距離感だったり、モンタージュだったりで、それはもちろん寄り添ってはいる前提ではあるんだけども、だからと言って安易に正解を示さないし示せない。っちゅーか分かんない。
初めから彼のことを受け入れてたワケではなかった、ただどう扱って良いのかが分からなかったみたいな解説がすんごく印象的で、人間界で馴染めなかった者が野生ではウェルカムなんてそもそもが都合の良い解釈で、ともすればどこに居ても腫れ物。悪意は無いけども世界の純粋な残酷さを思い知った。あのインタビューのシーンはマジで酷がすぎる。
結果として終わりは訪れたもののそれまでカメラを回してる間、後ろでもふもふしてんのかわいすぎんだろ。失礼ながら。かわいすぎんだろ。
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