サンタ姿で殺人を犯したビリーの弟リッキーは兄の犯した事件後、養子に出されるもサンタを連想する赤い物を見るとパニックを起こすようになり…というストーリー。
サンタが人を殺すという内容で全米で大問題になり上映禁止運動も起きた「悪魔のサンタクロース 惨殺の斧」の続編です。
前作で序盤赤ちゃんでビリーが事件起こした時には子供だったリッキーがマッチョな大人の男になって殺人鬼になりますが、前半40分は精神科医相手にリッキーが過去の事件の事を話すという名目で前作のダイジェストが流されます。前作見た人には退屈ですが、今作から見ても話はつかめるという意味では初見の人には親切な作りかな？
前作ではビリーが殺人鬼になるまでを繊細に描いてドラマ性ありましたが、こちらはリッキーがひたすら「ワハハハハ！」と高笑いしながらイッちゃった顔つきで人殺しまくるドラマ性は希薄な作りになっていますね。一応養子に出されてから子供時代は普通に暮らしていたみたいですが、養父の葬儀の後ある事件に出会ったことで、リッキーの中にもあったトラウマが目覚めて殺人鬼と化します。ろくでなしの彼氏が車で何度も轢かれて殺された後、リッキーに「ありがとう」と言って去っていく彼女もヤバすぎ(笑)借金相手ボコボコにする借金取りを紅白のパラソルで刺し貫いて血で真っ赤に染まる所は中々いい感じでした。美人の彼女にウザがらみしてくる元カレの口に車のバッテリー突っ込んで感電死させる所も良いですね。基本的にクズい奴を標的にしているのでヴィジランテっぽさもあります。
彼女も殺してしまい、アホな警官殺して手に入れた拳銃で無差別殺人繰り広げる所はほんのちょっと「GTA」っぽさ感じました。ここでのリッキー役の俳優さんの笑い方と飛んでる目つきは見事ですね。
終盤漸く病院を脱走したリッキーがサンタ衣装に身を包み、兄と自分の仇敵でもある孤児院の元院長の元に復讐に向います。何故か顔半分で着物に覆われた元院長とリッキーとの攻防は結構楽しめましたね。この院長先生もまだ生きてるのが凄いけど、車椅子ながら斧もって迫るリッキーを扉にバリケード築いて車椅子で体当たりして押し返したり、階段から転げ落ちても特にダメージ負った様子無くすぐ別の車椅子のったりとかなりタフです。果たしてリッキーは兄ビリーの敵討ちが出来るのか、その結果はご鑑賞してみてください。
正直、前半40分ダイジェストはやり過ぎですが、後半のリッキーの狂いっぷりと暴れっぷりはそれなりに見所となっていると思います。
