LC

シュレックのLCのレビュー・感想・評価

シュレック(2001年製作の映画)
3.1
面白かった。

主人公ががおーとしてみせて、人々がぎゃあああとなるところ、かわいいな人、とクスッとしてたら「逃げるところだよ」と言われて逃げ出す姿にほのぼのした。
でも、主人公はきっと、ずっとそうだったからってだけで、自分を見て悲鳴を上げたり逃げたりする姿に傷ついた経験があるんだと、物語の中でちゃんとわかるようになっている。
ロバに言われた言葉が素直に嬉しかったことが伝わってくる場面がすぐにやってくる。

聞こえたネガティブな発言が自分のことを指していると思い込むっていうのは、本作だと違和感なく理解できるけれど、現実だと簡単に「考えすぎ」「思い込み」と言われてしまうんだよな。
事実そうだとしても、本人にとっては、今までの経験もあるから、本当は簡単に断じて切り捨てるのも乱暴だったりする。
勘違いだったかも、と向き合う勇気や機会はなかなか持てない。

それにしてもロバが本当に絶妙なウザさ。
喋る喋る、しつこくてうっさい。
そんな彼だからこそ、お節介に首を突っ込んでいく役割に希望を託せたりする。

お姫さまが白馬の王子様に夢を抱く理由も切実で、そこも面白い。
醜い姿では、いくらお姫さまでも拒絶される。その恐怖は計り知れなかっただろうなあ。

悪役も含めてみんなどこか愛嬌がある。
気持ちが落ち込み過ぎることなく見られて、疲れない。
クッキーがいるなら、ビスケットもケーキもいる。それなら、ベイクドモチョチョマンもいる。知らんけど。いたら面白いね。
LC

LC