邦題見て「ヒトラー 最期の12日間みたいな作品か？」と思ったら全く違いました…原題は「エーデルヴァイス海賊団」…簡単に言うと、ナチスの体制に反抗してた不良少年グループの青春映画です。しかも実話ベース。

１９４４年、ドイツ西部の町ケルン。連合軍による空爆で街は既に壊滅的状態。
ナチス体制下では優等生扱いのヒトラーユーゲントの生徒たちを見かけてはケンカを吹っかける日々を送ってたエーデルヴァイス海賊団のメンバーたち。そんなある日収容所から脱走してきた囚人をかくまってから集団の意味合いが変わる。
脱走してきた彼がカリスマ性を発揮しリーダー格へ。そして単なるイタズラ集団から武器弾薬を保有するレジスタンスへ変貌。そんな中、ゲシュタポ（秘密警察）の捜査の手が…

この作品で勉強になったのは、アーリア人至上主義を掲げてたナチス政権が同じアーリア人には激甘対応だったことです（缶コーヒーでいうところのMAXコーヒー）。他人の子にはめちゃめちゃ厳しいが自分の子には大甘な親みたいな。仮に海賊団と同じようなことをフランス人やポーランド人がやったら間違いなくゲシュタポによるお仕置き（という名の拷問）があったと思います。
ただし、政府転覆を図ろうとするレジスタンスとなったら話は別。この辺りは「白バラの祈り ゾフィー・ショル」にも共通して言えるかもしれません。

今の時代だったら彼らは不良少年で「はみだし者」でしょう。しかし、ナチス政権下で多くの国民は同調圧力により沈黙したのに対して、彼らはその政権に公然と反抗していたという点ではヒーローになり得たかもしれません。

• #第二次世界大戦
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• #レビュー数１桁の作品に萌える

https://youtu.be/i6j-WLFZkpM

• #臨場感を出そうとして手ブレがひどいのはともかく映像の雰囲気と陽気なジャズの曲調が絶望的にミスマッチ。反戦思想の兄とヒトラーユーゲントに所属する弟。主人公は仲間と共に行き倒れになっていたユダヤ人を匿う。従軍中の父から手紙を受け取った日に父の戦死を知らされるのはキツい…
• #彼らは過激なレジスタンスの道へ…少年の危うさというか染まりやすさが印象的。ナチス狩りをするのは正義感というよりも悪ノリにしか見えない。戦争を憎みながらゲシュタポを殺す矛盾。同胞でもこうなるんだから戦争は無くならないはず…純粋な弟が可哀想。映像がチープなのが残念。

ヒトラー賛美社会に対するカウンターカルチャー、ドイツの若者の一部が徒党を組んだ「エーデルヴァイス海賊団」についてのエンタメ映画。
どういうわけか、日本のWikipediaにも「エーデルヴァイス海賊団」が詳しく書かれている。
特にヒトラーユーゲントを目の敵にしていて、ナチスドイツに対する反体制には間違いないけど、レジスタンス運動ではなかった感じかな？
同列の存在に「モイテン」「スウィング・ボーイ」があると記している。「スイング・ボーイ」については「スウィング・キッズ（1993年・韓国映画じゃないほう）」でトレースできる。
「モイテン」のほうの映画はないかなぁ。
戦争がまだ終わってない瓦礫の町で活動しているとかシチュエーションは抜群なのに、顔のアップ多用＋手振れカメラ多用の素人臭い撮影でかなり損している。
創作であろうドラマ部分には、チープな恋愛と、ゲシュタポの追求と、密告したしないを絡めているけど、あくまでヒトラーユーゲントとの抗争をメインに据えるべきなんじゃないかなぁと思った。
男女愛のせいで兄弟愛が見えなくなってるプロットはよかった。