イエジー・スコリモフスキ監督のカルト映画
『早春』が好きなんだけどこれも良かった。
独特のテンションと配色が妙にハマるのと、ロングショットの多様やロケーションが単に好きっていうのもあるのかも。
精神病院の患者(だよね?)が「俺は叫び声で人を殺せて、昔ある夫婦の奥さんを寝取ったぜ」みたいな過去話を聞かせてくる映画。
この手の設定でお約束な”信頼できない語り手”なんだけど、映画自体はそんなロジカルな感じでもなく感覚的というか、計算づくでどんでん返しがある訳でもなくなんだかよく分からんまま終わっていく。
不倫をしている夫に対する因果応報とか、キリスト教的な話なんじゃないかとか、ミュージシャンであり音を集めるアンソニーと叫び声で人を殺すクロスリーは対になってそうだぞ、とかクロスリーの話は全部妄想で~、とか幾らでも考察というか妄想が出来るような作品。