Tyga

ザ・シャウト/さまよえる幻響のTygaのレビュー・感想・評価

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割と覚悟して見たけど、それをさらに上回るくらい変な映画だった。
最初、若干疲れてる時に見て訳わからなかったのを疲労のせいだと思って、よく睡眠をとって観直したけど、やっぱり変だった。

叫びで人を殺すことができる男に出会ったミュージシャンの夫とその妻がおかしくなっていく。夫は耳栓をすることで命は落とさずに済むが、様子がおかしくなる。一方で、妻の方も叫びは直接体験していないはずだが、男に惹かれて?いく。
その家庭内の入れ替わりが主軸になるのかと思ったら、夫に急に靴屋としての自我が芽生え始めたり、なんか砂漠の石みたいなものがフラッシュバックしてきたりする。

しかも、この物語を語っているのは「叫びで人を殺すことができる男」その人である(これはまあパッと観ただけで同じ人なのでわかることであるが)という怖い話のオチが「僕を殺したのは……お前だぁ!(大声)」みたいな展開。なお、その間に繰り広げられる精神病院のクリケットの試合も不穏で、しかもその後の意味不明な展開から映画は終わりを迎えるという。

と映画の流れを書き出して見たけれど、やはりわからないまま。
これがカンヌのグランプリというのが自分にはどうしてもわからなかったが、もしかするとしっかりとした一神教の知識、もしくはクリケットへの造詣などがあればもっと良さが言語化できるのかもしれないと思った。
現状としては変な怪物映画みたいな感覚で怪作(?)というくらいで終わってしまった。
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