あつお

ベンジャミン・バトン 数奇な人生のあつおのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

他人とは異なる時間の流れを経験する主人公の話。
主人公ベンジャミン・バトンは老人の姿として生まれ、時が経つとともに若返っていく。しかし見た目とは裏腹に、精神年齢の成長は通常通り。「見た目は子供、頭脳は大人」とは名探偵コナンでよく使われるフレーズだが、その世界観を人生全体を通して考えたら、というのが本作品。幼少期は、見た目から老人ホームのような場所に入居させられる。周囲にいる人は人生の最後を迎える人ばかり。出会いと別れを繰り返す日々だ。そんな生活が続いたため、ベンジャミンは人生の最後を意識するようになったのではないか。デイジーと出会い、純愛を経験し、子供も授かるが、子供とともに成長出来ない将来を不安視し姿を消す。その後は、見た目は子供ながら、中身は老人の状態に。これまでの人生で経験した記憶を失う。
本作品では、ベンジャミン自身の見た目と中身ギャップ故に、特殊な扱いをされる場面が多く登場する。10歳にも満たない状態で酒屋に行ったり、売春宿を経験したりと。それでも、人とは違う人生を受け入れながら懸命に生き続けた。
人は誰しも他人との差異、優劣が存在するもの。そんなギャップを受け入れて、僕自身も懸命に生きていきたい。
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