針

ピノキオの針のレビュー・感想・評価

ピノキオ(1940年製作の映画)
4.1
むかしのディズニーアニメ視聴の一環。
自分が観たBlu-rayのやつは全面的な画面の修復を経たあとのものらしい。それもあってでしょうが、絵の美しさがほんとに素晴らしくて現代のものと比べても全然遜色なかったです。

自分的にはゼペット爺さんの家にいる子猫のフィガロと金魚のクレオが最高で大好きになりました😆 仕草が可愛らしすぎる。
あとは序盤の多すぎる時計の大騒ぎとか、途中に挟まる大量の小さいギャグなど、全体的に遊び心をすごく感じる楽しいアニメだなーと。鯨に飲まれたゼペット爺さんが胃の中でかなりノリノリに魚釣りをしていて笑っちゃいました(いつ溶かされて死んじゃうか分からんのに)。

改めて観ると女神さまだけ絵本みたいな柔らかーいタッチで描かれていてへーと。あとは終盤の鯨の迫力がすごくて、特に水飛沫の細かさには何事!?と思いました。これはちょっとすごいですね……。

ストーリーはまぁ、ヒジョーに教訓的なビルドゥングス・ロマンなんだけど、あまりに「悪い子」しすぎると人攫いにさらわれた挙句ロバになって出荷されちゃうっていう残酷なファンタジーがとてもいいです。コオロギくんにピノキオの「良心」を任せるなんて女神さま荷が重すぎだろと思ったけど、彼の小ささと非力さはわるいことの「誘惑」の強さに対していかに「良心」が抵抗し難いかっていう象徴でもあるんですね……。
言うこと聞かない愚かな子どもの象徴なんだろうけど、自分は🫏の耳と尻尾の生えたピノキオもかわいくて好き。

このへんの昔のディズニーアニメはどれを観ても渾身の一作って感じがしてしまいますね。贅沢ですばらしい映像作品でした♬
針