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黒い十人の女のnaoのレビュー・感想・評価

黒い十人の女(1961年製作の映画)
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妻の他に9人の愛人をもつテレビ局員の男。10人の女たちは結託して男を殺す計画を企てる。

60年代は女性の社会進出が進んだ時代。
出てくるのは自立した女たち。
恋愛は女性にとって幸福感安心感を与えてくれる存在であるのに変わりはないけど、求めているものを持たない男性なんてこっちから願い下げ…な強い女たちにスカッとする。

白黒映画だけど白昼夢のようなシーンや死んだ人を幽霊として登場させて喋らせる(もちろんCGはないので普通に生きてる人の隣に立って喋る)など実験的でもあって古さを感じない。

本作で10股不倫男を演じるのは船越英二。
女たちの追求をのらりくらりとかわしていく実体のなさはサイテー男に変わりはないのだが、どこか憎めない。今こんな役に会う人そうそういないよね。
ちなみに彼の息子でありサスペンス界の帝王・船越英一郎は本作のリメイクの際に同じ役を引き受けているらしく、そちらも見てみたいとおもった。
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