ヒッピー思想に傾倒している男女グループが、強大なカリスマ性をもつ邪教信者（トロイ・ドナヒュー）を招聘してしまう。"ヒッピーの暴走状態"と"カルトの殺人行為"を問題提起している、エロティック・ホラー。トロマ設立前のロイド・カウフマン製作。

後にロックの殿堂となる音楽家、ジェフ・バリーが挿入歌を担当。フラワー＆ピースフルな楽曲をバックに、老若男女からなるグループが"ヒッピー思想"という名の危険なドラッグに嵌まっていく。非倫理的行為にハッピーを見いだしているところが醍醐味。

チャールズ・マンソンとそっくりな出で立ちをした邪教信者が、NYの町中をバイクで疾走する時点で掴みはオーケー（たぶんゲリラ撮影）。フリーセックスの歓びを喚起させられた男女（オカマ含む）が、"生きるための活力としてのセックス劇"を繰り広げる。

低予算トラッシュ映画のため、狭い空間の室内劇に収まっているが、人生の意味を模索する人間たちの種々相と、バタイユのエロティシズム論を根底としたカルト思想を享受することができる。やってはイケナイことをやっている人を映画で観ることの幸せ。

マンソン的なやつ
ヒッピーちゃんたちのファッションとパンイチダンスは良かった