Toineの感想文

ザ・プラマー/恐怖の訪問者のToineの感想文のレビュー・感想・評価

3.9
【他人の領域を侵す事、侵される事について考えさせられる作品】
謎の配管工の男性が突然押しかけてきて勝手に主人公宅のバスルームの改造?を行うというストーリーでした。
しかも発注してないのに毎日アポ無しで家凸される主人公。
距離無しの配管工に壁をボコボコに掘られ日に日に配管が剥き出しになるバスルーム。

白昼堂々、ギターとハーモニカを持参しいつものバスルームで弾き語りを始める配管工にめちゃめちゃ笑った🤣
超絶迷惑ww
追い返そうとしても話を聞かない配管工。
あまりの迷惑さに段々人間不信に陥りノイローゼのようになって行く主人公。

他の方のレビューや解説サイトにも記されてましたが、主人公夫婦が原住民族についての研究を行っている描写から、配管工は先住民の領土に土足で踏み込む彼ら夫婦のような"移民たち"の暗喩だと感じました。

原住民族が儀式で人肉を食べた事が原因でクールー病を発症した実際の研究が物語に組み込まれていて、監督は民俗学に詳しいなあと感心いたしました。
テンポも良いですし短い尺の中に深いメッセージを込めた面白い映画だと思います。