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ザ・プラマー/恐怖の訪問者のnyakoのレビュー・感想・評価

4.0
主婦が突如部屋を訪れた配管工によりじわじわ神経を削られてく不条理スリラー。

マンションの管理課から風呂場の修理依頼されたというなんか怪しい配管工が主人公の部屋にやってきた!
昨今なら知らん修理屋なんて絶対部屋に入れないと思うけど…昔ならアリかも。

それ以来配管工はせっせと毎日やってくる。
なのに一向に工事が進まない。
風呂場の壁には穴が開き、パイプの足場が組み立てられ、もう使い物にならない状態。
しかも工事だけしてればいいのに、次第にプライバシーにずかずか入ってきて、我が物顔で生活に浸食してくるように。
出かけるっていっても出てかないし、帰ってきても部屋にいて…決して気が休まる時がない!
意地悪して鍵かけて閉め出してもなんと屋根裏突破して入ってくる!不条理!

この男が格差コンプレックスを拗らせてるとこが不気味で、何かしでかそうな不安をあおるのがうまいのです。
例えば…
ムショに入ってた過去があるって言うから理由を聞いてみたら…強姦だという。
二人きりでいる奥さま、そりゃ固まっちゃうよね。
そしたらそれは嘘だよ、ほんとは金持ち専門の空き巣だよって。ばれそうになった時は自分は配管工!って言うんだって。
これってブラックジョークかな?

男の行動で一番面白かったのはギターとハーモニカ持ち込んでの浴室オンステージ。
奏でる歌は多分題名『おれのうた』
主張が激しい!

この男はなぜか自分以外の住民には好印象持たれてるよう。
テリトリーは侵され、自分のイライラは誰も理解してくれなくて、女性の神経は限界値に近づいてゆく。。
ラストはちゃんとオチあるも、このマイってく過程のやり取りが光ってる作品。

監督はオーストラリアの名匠ピーター・ウィアー。
『トゥルーマン・ショー』が有名。
わたしは『フィアレス』や『いまを生きる』がとても好きでした。
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