Bobsan

ザ・プラマー/恐怖の訪問者のBobsanのレビュー・感想・評価

5.0
プロの映画ライターが本作の主人公、人類学者のジルを差別的と解説しているのを読んだ事があります。そう言われてみればそう見えない事もありませんが、ちょっと深読みし過ぎじゃないかなあと思いました。
本作に登場する配管工の男はどう見てもただの迷惑な男です。誰だって素性のわからない男がいきなりズカズカと家に上がり込んできて頼んでもいない配管工事をされた上、風呂場をめちゃくちゃにされたら頭に来るし、気が狂いそうになるのは当然です。
しかもこの配管工は配管を修理するどころか、天井にまで大穴を開けて破壊するとんでもない輩です。
一体この配管工の目的はなんなのでしょう?そもそも本当に配管工の業者なのでしょうか?
本当の目的もわからない男が毎日のように家に上がり込んで風呂場を破壊し、いつ終わるのかわからない配管修理をし続ける恐怖といったらないと思います。
しかしジルは一枚うわ手でした。最後にマンションの上階から配管工を蔑むように見下ろすジルの視線の冷たさは差別的なものと言えなくもないかもしれませんが、観ている我々も素直にざまあみろと感じていいのではないでしょうか。
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