チッコーネ

ゴア・ゴア・ガールズのチッコーネのレビュー・感想・評価

ゴア・ゴア・ガールズ(1971年製作の映画)
4.2
人体破壊のグロ描写は確かにあるが、個人的にはどうでもよく、それよりトラッシュムービーならではのシュールなユーモア感覚に魅了された。
真っ先に連想したのはジョン・ウォーターズの『ピンク・フラミンゴ』で、ほぼ同時期の作品である。
監督の他の作品はまだ観ていないから何とも言えないところで、本作の『ストリップ劇場』という舞台設定が、個人的にツボだったのかも?
とにかく現場に蠢くスレっからしな女たちに与えられた台詞や演出が、素人役者陣の適当な演技にピッタリとマッチしていて、たまらない(字幕もグッジョブ)。
また助平オヤジや急進派フェミニストをおちょくる演出はイチイチ気が利いており、終始笑いが止まらなかった。
保守的なエンターテイメントに辟易としているインテリが、悪ノリを暴走させている感じが小気味よいのだ。
事実、脚本はまともなので、撮り方さえ変えれば一般作としても充分にリメイク可能。
ぜひ石井輝男に撮って欲しかった。