41歳の春

男はつらいよ フーテンの寅の41歳の春のレビュー・感想・評価

3.5
70年正月公開。
なんか地味に女優さんが豪華。
新珠三千代に香山美子のダブルヒロインに加え脇に樹木希林やら野村昭子やら春川ますみやらヤケに豪華なキャストでの寅さん3作目。三ヶ日過ぎちゃったけど正月気分に相応しい一本かも。
監督が山田洋次じゃない分いつもの感じとは異なるところが多いのでいつもの感じを欲する面々からはdisられてるみたいけど自分はあまり気にならなかったかも。マー背広がなんか道化じみてたりおいちゃん夫婦が旅先で寅にバッタリ出会うシーンとか脚本あまり練られてない感じあったり違和感多めではある。昭和40年代に東京の初老夫婦が伊勢の温泉場にフラッと旅行に行くかねえ。伊豆なら分かるけど。

特筆すべきは香山美子の美貌だろうね。
コレだけで正月に本作見る値打ちあると思う。めちゃ綺麗。マジ卍。調べたらリカちゃん人形のモデルになってるみたいでそりゃそうだろまんまそうだもんとは思った。

気になったのが春川ますみの旦那役でチョロっと出てきた全然華のない役者が当時の売れっ子漫才師だったらしいこと。やっぱこの頃の東京演芸界は漫才は本当に傍流だったのね。渥美清やら森川信やらは浅草軽演劇のスターだったからそれなりの押しの強さがあるけど彼は存在感ナッシング。アブクみたいな感じ。
晴乃ピーチクって芸名でピーチクパーチクってコンビ名の漫才師だったそう。
これは芽が出ねぇわなぁって感じだけど逆に思ったのは北野武はこの環境から現れたってこと。
たけしさんは本当によく東京漫才界からスターとして現れることが出来たよなって本当に思う。スゲー。
41歳の春

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