尋問されてるスティーブン・カルプを殴り倒したときの血しぶき、どうでも良いのでダイナーでサクッと蜂の巣にされる囚人、射殺される二度目の狙撃であっさり散るデレク・ルーク…一級の暴力描写が散りばめられた秀作。
キルマーが犯罪者に扮する一連の一芝居が大変面白い。ショットガンを携えたキルマーがダイナーに戻ると中には大勢のスタッフがいて押し黙ったまま作業に徹する…という見せ方がベタながらワクワクする。すぐ破綻するのだが、その呆気なさも総力戦という感じで良い。
キルマーが初対面のクリステン・ベルを励ますくだりがストレートに染みる。ここは暗所の撮影も切り返しも見ごたえがある。登場時から覚悟ガンギマリで異様な存在感のあったティア・テクサダの現れ方も激アツ。