ねぎおSTOPWAR

引き裂かれたカーテンのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

引き裂かれたカーテン(1966年製作の映画)
3.5
久しぶりにヒッチコック。
長編54本中43本まで到達。
もう疲れました。ちょっと飽きました。笑

この作品以降のヒッチ作品って「マーニー」までと違うんですよね。
「マーニー」でコンビが終わってしまった方は・・
撮影ロバート・バークス(逝去)
編集ジョージ・トマシーニ(逝去)
音楽バーナード・ハーマン(喧嘩 笑)

主要人物ですよねー。
ファンの間でもここから「ファミリープロット」までは評価がマチマチ。

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ヒッチコック作品、初ポール・ニューマンっすよ!
そしてポールさん、いきなり12の質問状をヒッチに!!笑笑
まあ実はこの作品においては脚本が結構問題で、ヒッチ自身も脚本を気に入っていなかったという話。信頼できるスタッフに読ませたところ、構成に問題はないがセリフがダメだ!とバッサリ。
確かにサスペンスとしてのハラハラドキドキ、伏線の回収などはとても面白い!ポール・ニューマンが疑問を挟むのもよくわかる。

注目は殺人シーンと東ベルリンでのホテルの一室。

殺人シーンは音楽抜いているんです。
特典には、ハーマンが付けていた"いつもの"音楽verと、新たなジョン・アディソンが付けたverがあって興味深かったですよ!・・やっぱりハーマンverが良かったです。
ここでなかなか殺せないんですが、包丁を突き刺すシーンのカメラなどはいい。そしてオーブンのガスで殺されるナチというシュールな殺害方法!

それと東ベルリンでのホテルの一室ですが、「マーニー」観ている方は相似形がよくわかると思います。・・ってことはヒッチ自身が指示していた証左です。
狭いはずなのに奥行きを感じる部屋と、パンフォーカス。近くも遠くもピントが合う撮影です。ジュリー・アンドリュースと奥のポール・ニューマンふたりのお芝居が同時進行。


あとはね、時代とともに画質が向上していく中、スタジオ撮影にこだわり続けたヒッチコック監督の負の側面が強くなってきたと思います。
書き割りの限界ですよ。
あっちもこっちもバスの窓外も街並みも!!
やっぱり目で楽しむ部分がなー。
ロケパートは悪くないのでね、近くの人が言ってあげても良かったんじゃないかと・・。でもね、ヒッチコック監督はいい時代を生きましたよね。