ポンコツ娘萌え萌え同盟

つばくろ笠のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

つばくろ笠(1955年製作の映画)
3.9
隠れた名作。ある事をきっかけに弟分の半次郎を斬ってしまった藤太郎が、半次郎の妹おたかの頼みで半次郎に成りすますことになるが、世界はそれを許さないかのように藤太郎を追う影。

半次郎となり盲目の母親とおたかと生活を共にする過ごすという、危うい関係上に成り立つ家族だが、それにかけて追うものがいるとすれば、いつ壊れてもおかしくなさを本作で秘めている。

だけど危うい関係上に成り立つが半次郎の代わりに親孝行をするとはいえ次第に本当に家族みたいのように夢を見せてくるが、いつしか夢は終わるもの。

夢の続きは…あるかはわからないが、本作の終盤はこの手の作品にベタだが、家族を描いてきた本作は思わず震えてしまった。

だけどそこまで重い作品でもなく痛快はチャンバラもあれば歌唱もある。
本作の物語の途中に数回かかるTHE昭和レトロな歌は藤太郎の心情を表している。
映像は進みながらも歌で心情を表すのは現代でもわりと受け継がれている演出様式でこの時代からもあったんだという気持ち担ってしまった。