空飛ぶ円盤の目撃情報が頻繁に発生していた東京。そして、ついに不気味な容姿をした宇宙人が姿を現す。人々は恐怖に陥るが、その先に待つ人類滅亡に繋がる真の脅威には誰も気付いていなかった…。
いや、これはなかなか価値ある作品。その文化的価値込みでスコア⭐︎4つです。
1956年公開。
推しポイント
①日本初の本格的カラー空想特撮映画。
②ぬ、布?な造型のパイラ人のキャラクターデザインは岡本太郎が担当。後のスターロ大王である。🌠
③1950年代の東京の風景、暮らしをカラーで見ることができる。井の頭線や新木場らしき場所など。
④戦後、10年そこらでこのクオリティの特撮技術。津波・洪水が街を襲うシーンなど侮れない。54年公開のゴジラの凄さに匹敵する。
⑤パイラ人の見た目から怪しさ満点なのに、実は宇宙道徳に従い地球人を救いに来た友好な宇宙人。
⑥パイラ人のその見た目だけで判断して恐怖する愚かな人間達。
⑦パイラ人が人間とコミュニケーションを取るため、人間に姿を変えるのだが、湖に浮いているところを救出してもらうという
なかなか稀有なアプローチ手法 笑
⑧被爆国として、原水爆を嫌悪・否定するのだが、人類を救う最後の手段としてその原水爆の使用を願うことになるという理不尽。
⑨原水爆の破壊力を凌駕するほどの威力を生み出せる新元素「ウリウム101」その危うさを警告したパイラ人がその技術を駆使する矛盾。
⑩金儲けのために「ウリウム101」の方程式を聞き出そうとした謎のヤミ商人に松田博士が監禁されるも、そのまま放置してどっか行く。無慈悲。
ジャケには、巨大なパイラ人が描かれているが、そんなに大きくはない。
河川にピクニックに来ていた青年達が、「パイラー!」って何度も叫んでその度にやまびこ帰ってきて笑ってるその様がシュールで面白かった。
パイラーっ!!