あいす

アンドリューNDR114のあいすのネタバレレビュー・内容・結末

アンドリューNDR114(1999年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ラストに触れてるのでネタバレオン!

パッケージだけは何度も目にしてたけど実際見た事なくて、ウォッチパーティする機会に恵まれて初視聴。

端的に言って、滅茶苦茶泣いた。
正直、気持ちを文字にするの厳しいくらいに色んな感情が涙に変わって出てく感じ。
生の尊さを感じ作品は沢山あるんだけど、その向こうにある”死の尊さ”を感じました。

流れとしては比較的淡々としてて、大きな事件もなく上手くいくことはどんどん上手くいくので、安心して見ていられます。
もしかしたら、少し退屈に感じる人もいるかもしれない。
けど、ね、もう、時の流れが物凄くて。
自分も経験してきた年齢から自分がやがて経験するだろう年齢までを、アンドリューの目を通して見ていく感覚。

アンドリューは一番最初に登場した時から、眉と瞳の動きで表情は豊かで愛嬌もあって、優しい眼差しが印象的でした。
お父さんはそんなアンドリューが感情を出したり、芸術に目覚めたりするのを喜んで、育んでくれて…。
それでもどこか『機械』としての一線は引いてたね。
お父さんはアンドリューの結末をどう受け止めるんだろう?
少し難しい顔になっても、最終的には認めてくれる気がしてる。
勝手にそんな想像してEDで滅茶苦茶泣いた(笑)

泣いたのは、悲しいでも嬉しいでも辛いでもないんですよね。
嬉しい……うーん、少し近いけどちょっとズレてるような?
頑張ったね。って、労いの気持ちが大きいのかな。
嬉しいけど寂しい、でも良かった。が1番近いのかもしれない。
しばらく思い出し号泣を繰り返して、ボケッとしてました。

どんどん人間に近づいていくアンドリューだったけど、人間になりたかった訳じゃないんだよね。
あくまで愛した人と添い遂げたくて、夫婦である事を認められたくて、その過程として『人間であること』が必要だった訳で。
大好きな人を見送るだけだったアンドリューが、最期は最愛の人に手を握られながら見送られて……ほんとに、『良かったね』の一言に尽きる…。

人間って死んだ直後耳は少し聞こえるらしいので、きっと結婚を正式に認められたって宣言も聞いてるはず。
私はそう信じるんだっ!!!!

歳を重ねるごとに、ライフステージが変わる事に観たい映画かもしれない。
それくらいに長く、短く。
自分もあんな幸せな死に方できるかな。
今はもう、1人でも看取ってくれる人が居るかも確証がないじゃないですか。
配偶者じゃなくても、最愛の家族とか、友人と呼べる相手でもいい。
最期に、『いい人生だった。楽しかった。』って言って死にたいです。

彼のように挑戦し続ける人間になりたいね。
家族と人生と人間と愛情を観る映画でした。
観てよかったです…。
本当に心浄化されました。
日常から小さな幸せを感じる日々でありたいです。
あいす

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