メチャクチャ面白かった。
のっけからテンポ良く、ひたすら爆破、ひたすら銃撃、ひたすら車と戦車をかっ飛ばす。精巧に作られたセットをひたすら破壊しているのも楽しく、特に空母での大アクションは最高の一言。
スキーもサーフィンもできないアイス・キューブの足を滑らせて死にそうな危なっかしさと「２代目はサムジャクで良くない？」って影の薄さは単なる無敵キャラより応援したくなる。例え世界中の人間がヴィン・ディーゼル派であったとしても、自分は世界で唯一のアイス・キューブ派として生きていきたい。
惜しかったのは、オープニングからスタントや爆破に極力ＣＧを使わないアクションを展開してきたのにクライマックスがゲームのデモ画面みたいなＣＧ全開だったこと。CGがいけないのではない。空母でのアクションで、装甲車をカタパルトで飛ばして戦車を吹っ飛ばすシーンもＣＧだったが、ああいうアホなアイディアをＣＧで実現させるのは面白い。でも、クライマックスは圧倒的にアホさが足りない。はっきり言って凡庸。同じようなシチュエーションなら本作の９年も前に作られた『ミッション：インポッシブル』のクライマックスのほうがよっぽどアホで面白い。どうせやるなら、もっともっと非現実的なことをやってほしかった。
