SunO2

マッキラーのSunO2のレビュー・感想・評価

マッキラー(1972年製作の映画)
4.5
閉鎖的、かつ貧しい田舎の村。山肌に石造りの住居が立ち並ぶさまはイタリアというより中近東。呪術師と同居する狂女=マッキラ―が血まみれの手で土を掘り返し、赤児の骸骨をとりだす冒頭。子供が次々と殺害される残酷さよ。ドナルド・ダックを選ぶブーシェのセンス。クビチョンパ人形。最後の物言わぬ少女の演技は観客の涙を誘う。

記者トーマス・ミリアンが素人探偵を。格闘もあり。フロリンダ・ボルカンもなかなかのキレっぷり。リンチシーン(『ビヨンド』の冒頭的なやつ)が痛々しくて良かった。ブーシェ演じる社長令嬢がヤバい。地元の少年たちを誘惑して~というのはもうアカン。このシーンのお陰でフルチは当局から取り調べまで受けている。裸のブーシェに近づく少年の後ろ姿は小人の大人だということで、確かにそれぞれのショットは別々だが、少年の表情は真に迫っていたような気がする。
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