ペジオ

ジョン・カーペンターの 要塞警察のペジオのレビュー・感想・評価

3.9
「何でこんな風に作ったんですか?答えて下さい。何で黙ってるんですか。」
「………(だってその方がカッチョイイだろうがあー‼)」

警察署での籠城戦も勿論アガるが、そこに至る迄の経緯を描いた前半が面白い
不安感を煽りまくるシンセが相変わらず良い仕事っぷり

「ほぼ説明の無い」故のギャングの得体の知れなさもそうだが、語られる会話での観ている我々には「明かされない情報」等、「描かない部分」にこそ「センス」は表れるんだな(ここでは銃声も「響かない」。)
だからこそ…

「子供を殺す」映画は幾つかあるが、どうしても「逃げた」描写になるか、あるいは子供を「純粋悪」として描く事で行為の罪深さを軽減させてしまいがち
「純粋で聖なるもの」のまま殺す映画の中で、おそらくは本作が一番正面から「描いている」
その生々しさは逆に映画の「神話性」を高めていると思う
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