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たぶん悪魔がのakubiのレビュー・感想・評価

たぶん悪魔が(1977年製作の映画)
4.0
化学よとまれ。きょうも立派に寡黙な木々たちが切り倒される地響きが煩い。海はますます汚れて、可哀想な動物たちは装飾品にされる。この酷い世界。 享楽にふけって からっぽ をけとばす。なにもかも馬鹿みたいだ。おんなたちはあいも変わらず、愛をさがしてる。
「だれが糸をひいてるんだ?」
「たぶん悪魔が」
世界の陰鬱のなかで誰かがゆっていた。みないふりして生きれないかい? 
きみのは自殺願望じゃなくてそれはただこころの片隅にひっそりとある希死念慮。なにもかもから逃げ出したいんだ。ひとは死んでからもなお、誰かを傷つけるなんて皮肉だね。きみの崇高な考えってやつが夜にとけていったから、ほっとした。さようなら。わたしはこの地獄のようなどうしようのない場所で、まだ生きてみるから。いつ終わるのかは知らないけれど。

ブレッソンが哀しみとやるせなさを可笑しくしちゃうから、笑っちゃう。俯瞰するとこんなにもばかみたいなんだな。って、教えてくれたんでしょう。?? この世界を諦めきれない哀しみがやっぱりとてもすきだ。
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