朝鮮戦争で撤退戦を強いられているイギリス軍のお話。
村にはムービートラップが仕掛けられ、迫りくる中共軍に追い立てられるように丘の上にある宗教施設へ。苛烈な攻撃に損耗しつつもなんとかその包囲網から脱出する話。
プロパガンダ映画ではないので嫌なやつが仲間にいる。現地のひとたちを口汚く罵ってる。ただしこいつは兵士としてわりと優秀。経験が少ない若い少尉はいいやつで明らかなミスをしているわけではないんだけど、結果として仲間をピンチに陥れている。
嫌なやつがいうことにも一理あるというえぐいリアリティも描いてる。
会話のシーンが多いんだけど、その会話が洗練されてば「ワイルドバンチ」とまではいかないまでも、カルト映画のひとつに数えられてそうなものだけどそうはなってない。ただしこれは日本語字幕の翻訳クオリティが低いというのもありそうだった。
起伏のある地形から次々、中共軍が飛び出してくるという一本調子のアクションなんだけど、一回目よりも二回目のほうが人数が多い。終わったと思ったら、またはじまるというシンプルな作りが逆に怖い。
その最中に、アメリカ軍によるフレンドリーファイアも描かれる。
そして、クライマックスは戦車登場と王道なのが意外に良かった。
朝鮮戦争でイギリス軍VS中共軍というのもいいね。
イギリスでは戦争映画の名作に数えられていて、また、イギリスの至宝、マイケル・ケインの映画初出演作という価値もあるんだって。
ほか、
・もとは「Hell in Korea」でアメリカ版もそうだったけどイギリスでは「A Hill in Korea」として公開されたとのこと。
・雰囲気を求めてポルトガルで撮影したものの、全然違ったとのこと。
などなど、トリビアも充実している。
アマゾンには登録ないし、フィルマにも感想ないから、どうせつまらんと思って臨んだら、逆の意味で裏切られた。
面白かったです！

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