面白かった。
これまでの2作を見てきたからこそ、ニコニコできる場面が散りばめられていたように感じる。
CAさん、どこかでお会いしましたね?
何となく、今まで試される側だった主人公が、試す側であった義父さんの立場を垣間見る機会もあったのかなあと思える。
重責を感じながら、今のあれこれが今後のあれこれに影響しそうだと警戒しながら、何とか人間関係を保つ。胃に穴があいたりしただろうか。
自分の子どもたちのことだって気がかりだしね。心配し過ぎず、得意なことはぐんぐん伸ばして、苦手なことは急かさずに見守ったりできればいいけれど、何かしら重荷を感じていると焦りがちだとは思う。
でも、お母さんもお父さんも頼りになるから。しっかり家族の絆が結ばれていれば、気長に見守れたりもする。
妻さんの元カレさんが少し自己開示してくれて嬉しい。
彼にとっては、家族って恐らく、ひとつ家の中で決まった人と紡ぐものではないのかもしれない。人類皆兄弟に近いものがありそうというか。
そういう考えを支えるだけのものがあって良かったなあと思う。他者の為に無償で何かしたい、力になりたいと思う時、やっぱり立ちはだかるのは、お金と時間と気力だもの。
彼には全て揃っていた。本当に幸運な人だ。誰とも添い遂げられないかもしれないけれど。
彼のおかげで死ななかったって感じている人は、3作通して見てもひとりも見えないだけで、実は多いかもしれないよね。相手に寄り添って会話することはできそうな人だし。
看護師さんかな、どこかで最近見たかな?というお顔だったのだけれど、ほんのちょこっと出ただけで、確信がない。わしは人の顔も名前もなかなか覚えられない性質でな。
そんなわしがチラッと引っかかったのだから、たぶん彼はよく知られた人なんだろう。本当にちょこっとしか映らなかったけれども。
もしかして、ケーキで爆発する人…?
死ぬ前に、安心したい。
そういう気持ちって、わしも同じように持つんだろうか。いつ死んでもおかしくない認識で過ごしてはいるけれども。
どうか、我が愛しの者を、どうか。
そう願う時、わしは彼のように持てるものを総動員できるのだろうか。
愛しの者が選んだ伴侶を信じて託すのだって、腹括るよね。何故か見ているだけのわしからも、頼むぜ、という気持ち。